ChatGPTが流行してもエンジニアの需要は下がらない3つの理由
昨今、画像生成などの分野でトレンドにもなっている『AI』の中でも、とりわけ注目されているのがChatGPTという自動生成ツールです。
ChatGPTはチャットで会話をするような形式で、こちらからの問いかけに対しAIが自動で返信をするサービスで、非常に自然で人間味のある会話が可能と話題になっています。
実はこのChatGPT、作ってほしいプログラムの内容を伝えると、それに沿った処理が実行されるコードを出力してくれるため、「ChatGPTがあればプログラミングスキルなんて必要ないのでは?」とプログラミングスキルの意義を疑問視する声も。
当然、プログラミングを生業とするようなITエンジニアの需要も危惧されているのです。
しかし、ChatGPTがいくら流行していったところで、エンジニアの需要が下がることは考えにくいと言えます。
では、なぜエンジニアの需要が下がらないと言えるのか、その理由を3つ紹介していきます。
1.完全なプログラムばかりではない
ChatGPTは非常に品質が高く、もちろん動作するプログラムを生成してくれることが多いですが、なにぶん生成されるコードが完全なプログラムばかりではないという弱点があります。
何度も試行していれば、それだけ洗練されたコードは生成されるものの、ここで問題になるのが『完全なプログラムではないことに気付けるかどうか』という点。
ChatGPTから出力されたコードをコピペして、そのプログラムが思っていたように動かなかった場合、あるいはエラーが発生した場合、エンジニアでもない素人の方が対処できるでしょうか。
ChatGPTに伝えるにしても、具体的に何が間違っていたのかがわからなければ、上手く問題を解消できません。
また、大規模なプログラムに応用する場合、途中で使われる変数名や処理の内容は人間が調整しなければならないことから、そもそもChatGPTで生成したコードを素人の方が扱うのは、少々難易度が高いと言えるのです。
結局、ChatGPTで何がプログラムを組むにしても、エンジニアのスキル・知識は必要になるでしょう。
2.著作権侵害のリスク
ChatGPTもそうですが、世にあるAIは、学習するためのデータが必要になります。
実は、学習に使用されるデータについて、度々著作権を侵害するのではないか、といった声も上がっているのです。
直近の話では、NovelAIが画像生成の学習データとして外部サービスのイラストを無断使用しているのでは、と批判が集中しました。
もちろん、ChatGPTも例外ではなく、生成されるプログラムはどこかのブログやメディアから引用している可能性が高いとされています。
事実、生成されるコードにある変数名を検索すると、引用元と思われるブログのコードなどがヒットします。
そもそも、コード及びプログラムには著作権が発生することが多く、ChatGPTは当然ながらコードを書いた方に無断で引用するため、ChatGPTが生成したコードを好き勝手に使っていると、著作権侵害によって訴えられてしまう可能性があるのです。
著作権について、詳しくは以下の記事を見てもらえれば、おおよその内容は理解できるでしょう。
エンジニアがゼロから作るプログラムであれば、ChatGPTを使うよりも著作権を侵害するリスクが低いので、著作権侵害のリスクを懸念するのであれば、ChatGPTではなくエンジニアに依頼する方が得策だと言えます。
3.要求を伝えるのが難しい
ChatGPTでコードを生成する場合、作ってほしいプログラムの内容を伝えるわけですが、当然ながらどのように伝えるかによって生成されるコードに違いが生まれます。
素人の方にとって鬼門になるのが、作ってほしいプログラムを上手く伝えられないという問題です。
例えば、ゲームにおける当たり判定がどのように実装されているか、言葉で説明できる方がどれほどいるでしょうか。
あれは実際に当たり判定があるわけではなく、主体となるオブジェクトの座標から相対的に見て別のオブジェクトの座標がそれに干渉しているかどうかを判定する処理を書く必要があります。
したがって、ChatGPTに『当たり判定を実装するプログラム』と伝えても、座標に関する処理が生成される可能性が低く、ライブラリ・フレームワークを扱うような変則的な処理が表示される可能性が高いです。
エンジニアであれば、プログラムがどのように作られているかが大体わかっているため、ChatGPTに要件を伝える場合にも「○○で○○をするような処理を作って」と簡単に表すことが出来ます。
つまり、ChatGPTはエンジニアが使うからこそ便利なコード生成ツールになるのであって、素人の方が使っても対話が難しいだけのサービスにしかならないと言えるのです。
まとめ
ChatGPTが便利で高品質なサービスなのは事実ですが、素人の方が簡単にプログラム・コードを作れる程ではないというのが現状です。
『ChatGPTが流行ったらエンジニアの需要が下がるんじゃ…?』と不安に思っている方もいるかもしれませんが、そのような心配をする必要はなさそうですね。