jQueryは時代遅れ?いつまでもしぶとく生き残り続ける理由
JavaScriptライブラリの中でも古株として知られている”jQuery“ですが、実は「時代遅れ」と数年前から言われ続けています。しかし、WEB制作の現場では、未だにjQueryの需要は絶えることがありません。なぜ、時代遅れのはずのライブラリがこれほど使われ続けているのでしょうか。今回は、jQueryが現在、そしてこれからもしぶとく生き残り続ける理由について解説していきます。
jQueryが「時代遅れ」と言われる理由
jQueryが時代遅れと言われる理由としては、以下の3つが挙げられます。
- 登場から15年近く経過している
- 大規模開発に向いていない
- 後発に優秀なライブラリが多い
jQueryはWEB開発の歴史のキーマンとも言えるほど重要な存在であり、15年近く長きにわたってWEB分野の開発を支えてきました。
当然ながら、それだけの年月が流れていくと、新しい技術も多く登場してきているため、自然とjQueryの立場も時代遅れにならざるを得ません。単純に、古い技術であることから時代遅れと言われることも多いです。
ただ、Javaは古いながらもまだまだ現役で使われているので、時代遅れと揶揄されているのはそれだけが理由ではありません。それでは、その他の理由について、詳細を見ていきましょう。
大規模開発に不向き
jQueryはJavaScriptの記法を大きく簡略化できるのが特徴で、
- DOM操作
- イベントリスナの設置
などの場面では、コードの可読性を上げる目的で活躍してきました。
しかし、オブジェクト(classやJson形式のデータ)においてはあまり強みがなく、JavaScriptでclassを利用できるようになってからも関連のアップデートがほとんどなかったため、大規模開発ではjQueryを使ってもなおコードの可読性を保てなくなってしまうという弱点があります。
以下のコードはjQueryで作ったプログラムの一部ですが、「読みやすい」とは言えませんね。

このコードが10倍、20倍の量になれば、メンテナンス性は最悪になってしまうでしょう。
現在、JavaScriptを使った大規模開発では、オブジェクトをフル活用してコード・プログラムの可読性やメンテナンス性を上げるのが定番の開発手法です。
したがって、自然とjQueryの性質が時代に合わなくなっているわけですね。
後発のJS関連技術が優秀
jQueryが時代遅れとされる背景には、jQuery公開からから十数年の間に登場した後発のライブラリが優秀という現実があります。
先述したように、オブジェクトを活用して高い可読性のプログラムを構築できる技術として、
などのものが、現代のトレンド技術となっています。
特にReactはclassの記法を応用した新しい記述方法を提供しており、根強いファンを増やし続けている強豪ライブラリです。現在ではjQueryよりも高い関心を得ているライブラリだと言えます。

Reactなどのライブラリはイベントの処理やDOM操作も効率的に行えるよう設計されているため、なおさらjQueryの使用機会が奪われています。
jQueryの需要はなぜ消えない?
jQueryは現役エンジニアからも時代遅れと思われがちですが、実は需要としてはそれほど落ち込んでおらず、一部の企業では未だに使用率の高いライブラリとして顕現しています。
理由としては、jQueryがトレンドだった当時のサイトを運用する際に使われたり、一部の古いスクールではメインに取り扱っていたり、さまざまなものが挙げられます。
その中でも、とりわけjQueryの存在を支えているのが、jQueryプラグインの存在です。
jQueryプラグインの存在が大きい
jQueryプラグインは何かというと、jQueryに任意の関数(処理)を追加できる技術のことです。
例えば、jQueryでclassを付けたい場合には、
$("div").addClass("div-class");
↓実行結果
<div class="div-class" />
のような書き方をしますよね。
このaddClass()のような関数を追加するのが、jQueryプラグインの主な役目です。
有名どころだと、slick.jsというjQueryプラグインがあります。
以下のように、スライドショー形式で画像や要素を再配置するプラグインです。

ネットサーフィンをよくする方であれば、企業のHPなどで見たことがある方も多いのではないでしょうか。
見てる分には単純そうに見えますが、実は画像のような仕組みをWEBサイトに実装しようと思うと、ReactやVue.jsなどトレンドの技術を用いてもそこそこの労力がかかります。
一方、slick.jsを扱えば・・・
【HTML】
<div id="target">
<!-- スライドの中身 -->
<div>1</div>
<div>2</div>
<div>3</div>
<div>4</div>
<div>5</div>
<div>6</div>
<!------------------>
</div>
【JavaScript】
// slick.jsを適用
$("#target").slick();
上記のようなコードを書くことで、#target要素の子要素が、それぞれスライドショーの中身として扱われるような処理を作ることができます。
複雑な処理をたった一行だけで実現できるのは、やはり魅力的です。
もちろん、slick.js以外にも
- t.js
- jRumble
- One Page Scroll
など、多種多様なプラグインが存在しており、現時点ではこれらに代替するような主力技術が登場していません。
Bootstrapなど、似たような技術は出てきていますが、jQueryプラグインで実装した各システムのリプレースには不釣り合いであり、まだまだjQueryプラグインは初心者にとって心強い開発技術として使われていくことが予想されます。
まとめ
jQueryは、イベント処理やDOM操作など、UIを管理する手法として使われてきたものの、現代ではReactやVue.jsに立場が代替されつつあります。一方で、jQueryにはslick.jsなど、優れたUIデザインを実装できるjQueryプラグインが数多く存在しており、需要は一定水準を維持し続ける可能性が高いです。
jQueryを学ぼうと思っている方は、あるいは学習中の方は、「jQueryは時代遅れ」と言われると勉強するのが不安になるかもしれません。しかし、まだまだ需要はあるはずなので、臆せずjQueryの習得に挑んでみるのがおすすめです