エンジニア求人の「実務経験」はどう作る?実務経験の積み方・作り方まとめ
ITエンジニアとして就職・転職する際、求人によく明記されているのが「実務経験3年以上」のような、実務経験の条件です。公募の求人には記載されていることが多く、困っているプログラミング初心者の方も多いでしょう。今回は、そんな実務経験の積み方や、なぜ実務経験が求められているかを解説します。
企業が実務経験を求める理由は?
ITエンジニアを募集するに際し、企業が応募者に対して実務経験を求める背景には、以下のような理由が存在します。
- 即戦力が欲しい
- 育成コストを抑えたい
実務経験のあるエンジニアであれば、職場環境に慣れるまで多少時間は要するものの、全くの未経験に比べれば早い段階でプロジェクトに参加し、直接開発に携われるようになります。
未経験の新人を採用するとなると、ひとまず開発に参加できるようになるまでの研修費用はもちろん、その期間は基本給も支払う必要があるため、あらゆる部分で育成コストがかかります。
それならば、多少高い給料を支払って実務経験のある人材を採用する方が、早期に利益に繋がることから、企業側としては結果的に採用コストを抑えられるというわけですね。
また、未経験からエンジニアを志望する人は、エンジニアという職業について理解が進んでおらず、実際の働き方とギャップを感じてしまうことも少なくありません。想像とあまりにも違えば、もちろん辞職してしまうケースがあります。
実務経験のあるエンジニアであれば、そういったギャップを感じて辞職することがありません。したがって、採用してもすぐに辞められてしまう可能性が極めて低いという理由から実務経験を求めているケースもあります。
実務経験から求められている能力
実務経験ありの人材を求める理由は「即戦力が欲しい」という点に帰結するのですが、内実に求められているスキル・能力は企業によって認識が異なります。
ここからは「実務経験」という言葉に企業が何を求めているのか、いくつかの例をご紹介していきます。
高度なITスキル
実務経験5年以上を求めている場合は、企業側が高度なITスキルを有する人材を求めている可能性が高いです。
ここでいう高度なITスキルとは、プログラミング言語を用いて開発ができたり、様々なアプリケーションを使いこなしたりする能力ではなく、ITという分野における深い理解を持ち、それを事業に応用できる能力を指します。
IT全般に理解がある必要はなく、WEBやハードウェア・ソフトウェアなど、部分的に高い専門性を有する人材もこれに該当します。
このパターンの場合、実務経験のない人材が応募しても書類選考の段階で切られてしまうため、基本的に実務経験のない人にとってはほとんど関係がありません。
開発(プログラミング)スキル
実務経験を求めている場合、多くは実際の開発スキルを重視しています。特に制作会社やSESの場合は、実務で通用するスキルの証明として、実務経験を求めていることがほとんどです。
こういった求人の場合は、高いプログラミングスキルを有していれば、実務経験ゼロでも採用される可能性が出てきます。
例えばWEB制作会社で、求人情報にJavaScriptの開発経験(実務経験)が要求されている場合、JavaScript(React, Vue.js, jQuery, Node.js)等のスキルセットを有していれば、たとえ未経験でも光明を見いだせるというわけです。
ただし、「実務経験が無し」となると、
「コーディングの質が低いのでは?」
「現場の開発感覚と程遠いイメージを持っているのでは?」
等、少なからず選考の段階で能力に不信感を持たれる恐れがあります。
「まあ、とりあえず面接してみるか」となることも多いので、面接やコーディングテストの段階で正当な実力を持っていることを証明できるかが重要となります。
社会人経験
IT企業の一部では、実務経験を単なる社会人の経験を指して記載しているケースが稀にあります。
この場合、実際にエンジニアとして仕事をしていなくとも、事務職や営業職などである程度の社会人経験を積んでおけば、選考を通過していける可能性が高いです。
求人の内容を読んで、特に技術を要求していなさそうな文脈であれば、単に社会人経験を欲しているのだと解釈してもおおよそ問題はありません。
【本題】未経験から実務経験を積む方法
「実務経験○○年以上」と書かれている求人は、兎にも角にも未経験の方が積極的に採用されることはありません。
運が良ければ未経験でもやる気とこれまでの取り組み次第で入り込める可能性はありますが、それは非常に稀なケースであり、一般的には実務経験をしっかりと積んでから出直さなければなりません。
では、未経験の方がエンジニアとしての実務経験を積むには、どうすればいいのでしょうか。
再現可能な方法としては、以下の3つの方法があります。
- 未経験で応募できる求人探し
- アルバイトの求人を探す
- フリーランスの案件で実績作り
- ITベンチャー等の起業
もちろん、上から順番に難易度が低く取り組みやすいです。
では、それぞれの項目について詳しく見ていきましょう。
1.未経験で応募できる求人探し
基本的に実務経験を要求する企業が多いのは事実ですが、どこの企業も経験者のみ採用していては、人材不足に拍車がかかります。
したがって、当然のことながら、世の中には実務未経験の方でも応募できる求人が数多く存在します。未経験から直接ITエンジニアとして就職・転職できる機会自体は多くあるわけです。
未経験の求人で採用された後、3年ほど実務経験を積めば、実務経験者が対象の求人にも十分応募できるようになります。
未経験可能な求人の場合、いきなり業務に参加するわけではなく、未経験からプログラミングスキルなどを研修で培った後にエンジニアとして配属されるため、比較的ゆったりと活動できるのもメリットです。
ただし、未経験の求人には、未経験の方が気を付けるべき点もいくつか存在します。
以下の記事にて注意点がまとまっているので、ぜひ読んでみてください。
「未経験歓迎」の求人には要注意!エンジニア求人の注意点とは?
2.アルバイトの求人を探す
単価の安い案件、いわゆるアルバイトのような非正規雇用の求人であれば、未経験から応募できるものも数多く存在します。
基本的には簡単なコーディングなど軽作業がメインとなるため、スキルアップはあまり見込めませんが、一応はアルバイトの勤続年数も実務経験としてアピールすることは可能です。
ただし、短期インターンなど、短期的な契約については、後述するフリーランスの実務経験とほぼ同義に捉えられるため、できれば契約期間の長い、長期的な案件を探すようにしましょう。
3.フリーランスの案件で実績作り
フリーランスで受注できる案件を通じ、実績を作った場合も、それを実務経験として示すことができます。
未経験の求人に応募する場合、ポテンシャルや活動実績を重視されてしまうため、人によってはいくら面接を受けても選考を通過できない恐れがあります。
一方、フリーランスであれば基本的に誰にでも門が開かていることから、すぐに始めやすいというのが大きなメリットです。
ただし、フリーランスの実績を実務経験と捉える企業はそれほど多くありません。
数十、数百の企業と取引しているような場合は別ですが、フリーランスの案件を数件こなした程度では、実務で通用するプロだと思ってもらうのは難しいです。
また、始めやすいというメリットがある反面、ライバルが多く、そもそも案件をとるのが困難という現実があります。企業に勤めるのと違い、勝手に仕事が舞い込んでくるわけではないため、未経験可の求人に応募するよりも労力を要するでしょう。
以上のことから、フリーランスで実務経験を積むのは、少しばかり覚悟が必要な手段だと言えます。
4.ITベンチャー等の起業
そもそも、実務を経験する場である会社・企業は、誰かが起業しなければ始まりません。何が言いたいかというと、ITベンチャー等を起業する中で培った経験も、実務経験として評価されやすいということです。
正直、起業の経験は就職・転職の際に面接で良い印象を残しやすい経験なので、ただのエンジニア(開発者)として働いていた人よりも評価されやすい話題と言えます。
ただし、起業には多くのカロリーを消費するはずです。同時に、多額の負債を抱えるなど一定以上のリスクを負うことになります。
可能であれば前述した1,2の方法を実践し、それでも無理だと判断した場合だけ起業を検討する方が良いでしょう。
【注意】経歴詐称は絶対NG
最後に一つ忠告しておきたいのが、「経歴詐称はやめよう」ということ。
技術者からすると、未経験の素人が嘘をついているかどうかは、割とわかりやすいものです。実務経験のあるエンジニアを演じようと思っても、担当者が相当ITに疎い人間な場合でなければ通用しません。
また、もし仮に経歴を詐称して合格できたとしても、実務は素人が思ってる以上に専門性が高いものになるため、周囲の人たちに多大な迷惑をかけることになります。
環境によっては実務経験者が対象の求人ばかりになるので、経歴詐称をしたくなる方もいるかもしれませんが、絶対にやめてください。それは貴方のためになりません。
まとめ
実務経験をどう積むべきかは、未経験の方にとって鬼門となりやすいものですが、実は未経験から実務経験を積む方法は多くあります。
特にここで紹介した、
- 未経験で応募できる求人探し
- フリーランスの案件で実績作り
- ITベンチャー等の起業
の3つの方法は、多くの人によって再現性が高く、これらの手段から実務経験を得ていく方も非常に多いです。
未経験からエンジニアを志す方は、ここで紹介した3つの方法から、自分に合った方法で実務経験を積み、プロのエンジニアを目指してみてください。